ニトリが今後5年間で最大2000億円を投じ国内の物流施設・システムを一新するのだそうです。
どうやら全国各地で自前の物流センターを新設し、外部の物流企業が運営する施設の使用を順次停止していくのだそうです。
そして各物流センターと店舗の在庫情報を一元化し、ネット通販での消費者への配送時間を短縮するのだとか。
現在、ニトリの物流センターは国内に12カ所あり、そのうち自社施設は北海道や埼玉県など4カ所だけのようで、その他8カ所は日本GLP(東京・港)など他社施設を賃借しているのだとか。
外部の物流センターの総面積は約50万平方メートルと東京ドーム約10個分に相当になるようで、今後5年かけて、同等規模の物流センターを全国に新設することによって、賃料や委託料の削減が見込めるようです。
これまで外部の物流センターの情報は問い合わせに手間がかかるなど、扱う品目が拡大するにつれ不具合が生じていたようで、物流自前化で各センターの在庫情報を店舗、生産現場の在庫情報とあわせて一元管理することで、在庫情報の一元化でセンターと店舗間の最適配送ルートを素早く選べるなど、納品までの時間を短縮でき、さらには生産現場とも在庫情報を共有でき、生産が間に合わない機会損失リスクも減らしていくようです。
そして電子商取引(EC)販売比率を現在の1割から2割程度まで引き上げたい考えのようで、物流センター内の業務の効率化も目指します。
現状、自前の物流センターでは、トラックからの荷下ろしや約2万点の商品の選別業務にロボットを活用しているのだそうで、導線や棚の配置など施設の設計を自社の物流センターで統一することで、ロボットが機能しやすい環境を整えていく予定。
現在、物流の自前化は世界的な流れとなっており、「ZARA」を展開するアパレル世界大手のスペイン、インディテックスは店舗と物流センターの在庫情報の一元化を今年中に完了するのだそうで、さらには、ファーストリテイリングも日本、中国や米国、東南アジアで自前のEC専用倉庫の開設を進めています。
今はネットで物を普通に買うような文化となっていますし、物流の効率化は今後も大きな課題となりそうですね。